TTWシンポジウム2026を開催 東京西部から150人が参加し盛況に

立川観光コンベンション協会
TTWシンポジウム2026を開催  東京西部から150人が参加し盛況に

広域連携の現在地とこれから

■立川・青梅・あきる野の3市長によるパネルディスカッション

2026年4月24日、東京多摩西部広域経済連携協議会(略称:TTW)は立川市のコトブキヤホールで「TTWシンポジウム2026」を開催。当日は約150名の方にご来場いただき、行政・事業者・地域プレイヤーが一堂に会する、活気あふれる場となりました。

立川市・青梅市・あきる野市の首長によるパネルディスカッションでは、ファシリテーターに多摩大学の松本祐一教授を迎え、各市の取り組みや今後の連携の方向性について、率直な議論が交わされ、それぞれの地域が持つ個性や強みをどのようにつなぎ、「点」を「線」に、そして「面」へと広げていくか。広域連携の本質に迫る、示唆に富んだセッションとなりました。

◎概略まとめ
立川市(酒井市長)「ロケ地やアニメ、サブカルの街、立川としての情報発信を強化」「滞在型観光で域内消費の増加を目指す」「インバウンドガイド、市民ライター制度など市民と一緒に観光施策を推進」
青梅市(大勢待市長)「『青梅ブルー』の事業が成果を上げ、さらなる情報発信の強化へ」「夏場のBBQによるゴミ問題が深刻。世界的観光倫理プログラム『LNT』を普及促進し自然への負荷軽減目指す」「トレイルランやマラソンなど走れる街・青梅を推進」
あきる野市(中嶋市長)「ふるさと納税3年で7倍・黒字化」「管理BBQでトラブルや環境負荷の抑制、観光協会の自走財源で成功」「秋川流域3市町村の玄関口として、冬期来訪者の高満足、世代横断型の回遊体験を促進」

◎広域連携の基本認識(共通)
• 公共交通活用による来訪の最適化、広域連携による東京西部一体での情報発信の強化
• 立川をゲートシティとしたTTW の連携を通じて、日常と非日常がそれぞれ共存、体験できるエリアを創出

■広域連携による事例紹介「TOKYO PAPERプロジェクト」

後半では、多摩信用金庫、檜原村木材産業協同組合、東京チェンソーズの皆さまにご登壇いただき、地域資源を活かした事例紹介として「TOKYO PAPERプロジェクト」を紹介。

ファシリテーターのkitori代表・山上一郎さん進行のもと、東京の森林資源と街とをつなぐ新しい取り組みとして、プロジェクトにかけるそれぞれの想いや、今後の可能性について語られました。

◎概略まとめ
コンセプト:東京の森と人をつなぐ紙
目的:流域思考で山と街の人・物・資金を循環させ、手入れ不足林を多様な森へ転換。
プロジェクト概要:東京の山の未利用木材(細材・曲り材・傷材など)をチップ化し、製紙原料の一部に活用し商品化。
企業や学校へのTOKYO PAPERの導入に合わせ、産地の山林や河川で人材育成の場(企業研修・親子学習・移動教室)を作り、
森の活用と体験をセットで提供するプロジェクト
ex:社員研修で植栽→名刺や社内ツールをTOKYO PAPER化/移動教室→卒業証書をTOKYO PAPER化
第一号導入事例:多摩信用金庫:役員名刺に採用(和紙風の手触り・一枚ごとの個性が好評)、管理職層への社内展開を検討
今後の展開:壁紙利用(防炎対応可)や卒業証書への展開、また伝統染色とのコラボ試作(型染め)など

“点と点”を“線”へ、そして“面”として新しいエリア価値の創造へ

東京西部には、それぞれのまちに魅力的な資源が存在しています。
一方で、それらがまだ「点」として存在しているケースも少なくありません。

今回のシンポジウムでは、そうした資源をどのように結び、地域全体としての新たな価値を創出していくのか。その可能性を共有する機会となりました。

TTWは今後も、東京西部における広域連携を推進し、地域の魅力を「点」から「面」へと広げる取り組みを一歩一歩、具体的な形をとして進めてまいります。

東京西部のこれからに、ぜひご期待ください。

【アンケート結果】「3市長パネルディスカッション」について

テーマ:「東京多摩西部の観光における自治体連携の可能性」
各自治体のトップが一堂に会したことで、広域連携への期待感が非常に高まるセッションとなりました。単なる総論に留まらず、実務レベルへの落とし込みを望む声も多く寄せられています。

〇「点」から「面」への広域連携への共感
・各自治体が単体で動くのではなく、「面」として繋がる重要性を再認識したという意見が多数を占めました。立川という「ゲートウェイ」と、青梅・あきる野・奥多摩・日の出・檜原という「フィールド」が相互補完するビジョンに大きな伸びしろを感じ、多摩西部全体のブランド化への期待が寄せられました。
〇トップの熱量と貴重な機会への評価
普段なかなか聞くことができない各市長の本音やビジョン、課題感を直接聞くことができ、非常に有意義な場であったと大変好評でした。
〇今後の課題(実務・役割分担への要望)
「今後の具体的な連携施策の議論課題は何か」「自治体と民間事業者の役割分担をどう明確にするか」といった、より実践的なステップや仕組みづくりを求める前向きなご意見を数多く頂きました。
その他、観光だけでなく、地域文化・自然・暮らし・精神性などを含めた地域価値の発信が重要という意見も見られました。

【アンケート結果】「広域連携事業パネルディスカッション」について

テーマ:「東京の林業を守る紙 TOKYO PAPER プロジェクト」
現場で活躍する事業者(実践者)によるリアリティと熱量のあるディスカッションが、参加者の心に強く
響いたセッションとなりました。

〇プロジェクトへの深い賛同と可能性の広がり
身近な山や森の課題を「紙(名刺や事務用品)」という具体的な形に変換するアプローチに、多くの参加者が感銘を受けたとお答え頂きました。林業を観光・教育・地域ブランディングと結び付ける視点にも共感。「名刺交換をきっかけに東京の森について語る」というストーリーに魅力を感じ、「ぜひ自分も名刺を作りたい」という具体的な導入希望の声が複数挙がりました。

〇BtoB企業や他業種からの関心
観光事業者だけでなく、製造業などのBtoB企業からも「企業の社会的責任(CSR)や環境配慮を対外的にアピールする有効な手段になる」と、高い関心が寄せられました。

〇持続可能性・普及に向けた現実的な指摘
素晴らしい取り組みだからこそ、今後の水平展開に向けては「想い」だけでなく、「コスト面」のクリアや「認知度のさらなる向上」といった現実的な課題をどう解決していくかが重要である、という示唆も得られました。

【アンケート結果】「シンポジウムで得た気付き・新たな出会い・事業へのアイデア」について

ネットワークの拡大を実感する声とともに、TTWが次のフェーズに進むための具体的な提案が多く寄せられました。

〇活発なネットワーキング(出会いと再会)
昨年度よりも参加者同士のつながりや熱量が高まり、TTWの広がりを実感。多摩西部に熱意を持つ異業種・多種多様なプレーヤーが一堂に会したことで、新たな名刺交換や、既存のつながりの再確認・次の約束へと発展する有意義な場となりました。
〇今後の事業・イベントへのアイデア
・体験型要素の追加: 次回はシンポジウム内で各事業者の産品(試飲・試食)、体験プログラムのサンプル提供など、五感で肌で体験できるカタチにしてはどうかという提案。
・PR資産の共有: 多摩地域のPRを手がける会社等に向けて、TTWで提供可能な映像、画像、印刷物、URLなどを一覧化した「素材バンク」のような仕組みの要望。
・実務者会議への移行: 設立1年を経てネットワークが拡大した今、速やかに担当レベル・実務レベルの会議や具体的連携策の協議(試行)へ移行すべきという意見。
〇観光のあり方への視点
インバウンド誘致の必要性を認めつつも、オーバーツーリズムや渋滞を懸念し、多摩西部らしい「ほどよさ(適切なクオリティ・ライフスタイル提案)」を売りにすべきではないかという、持続可能な観光への意識が見られました。

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